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MEGANEROCK(メガネロック)の新型VECTOR 013の凄さに迫ります
「飾らないデザインの眼鏡」は数あれど、一見しただけでどこの眼鏡なのか、誰がデザインしたのか判るものは極めて限られます。
眼鏡だけでは無く、洋服や家具、その他様々なプロダクトでも同様です。
今回、MEGANEROCK(メガネロック)から到着した新型のVECTOR013。
この眼鏡は「飾らないデザインの眼鏡」だと思いますが、一見して「あ、MEGANEROCKさんの眼鏡だな。」と判るデザインです。
この「判る」事の凄さに迫ります。
眼鏡に限らず多くのブランドが独自性の創出や他との差別化を図る為、奇抜な手法を用いることや一見してそれとわかるデザインアイコンを確立する事が多くあります。
今回のVECTOR013についてはそういったわかりやすいアイコンを使用することなく、眼鏡のデザインが元来持つ一般性と個性、独自性が高いレベルで同居している、プロダクトデザインとしても非常に良く作られている眼鏡だと考えています。
VECTOR013のデザインについてかなり大まかに言うと、正方形に近いレンズシェイプと細身のリムが特徴のフレームです。
先月リリースされたVECTOR012の形はクラウンパントと呼ばれる形で、パント(丸型)の上を直線的にカットすることで王冠を被らせたように見えるデザインの為、このような名前で呼ばれています。
また、人気モデルVECTOR006では、パリジャンというクラシックなデザインが使用されています。こちらはフランスのヴィンテージでよく見られ、現在でもポピュラーなデザインの1つです。
一方でVECTOR013はアメリカのヴィンテージ、1950〜60年代ごろの雰囲気が漂い、従来のモデルに比べ力強さや男らしさを感じます。
ここだけ言葉にして切り取ってしまうと、他のよくあるアメリカンテイストの眼鏡にも思われますし、実際に「アメリカのヴィンテージっぽい眼鏡」は星の数ほどあります。
しかし、この眼鏡は一見して「MEGANEROCK」だと判るデザインだというのが凄いところです。
デザインや意匠について触れると、フロントの角の丸みやレンズ内径のテレビジョンカット、少し小ぶりなレンズの天地幅など、本来堅い印象の強い「四角い眼鏡」を雨田さんの感性と技術で柔らかく、しかし柔らかすぎない眼鏡にしています。柔らかすぎない部分の例は、レンズ下部の外側の方が内側よりも少しだけゆとりのあるデザインとなっている部分に注目して下さい。
この部分がもっと内側に入ってくるような、シャープなデザインすぎると堅く見えますし、ゆとりがありすぎるとティアドロップのようになり、とても柔らかいカジュアルな印象になります。
この少しというのがポイントで、デザイン的に難しい部分になるのですが、VECTOR013では全体がうまく調和しています。
雨田さんだからこそ出せる表現の要素が幾重にも重なることで、独自性が表現されていると言えます。
こうしたこだわりの連続が「判る」眼鏡となっているのではないか、と思います。
「四角い眼鏡」という一般的な眼鏡デザインの効果により、年齢や性別を問わず掛けやすく、私服やビジネスシーンにも使用できるデザインです。他方で上述の独自性の要素により他では出せない「MEGANEROCK」の眼鏡になっています。
サイズについてですが、従来のモデルよりレンズが少し小さくリムが細い事で、小顔の方でも使いやすいものになっています。女性にもおすすめですし、MEGANEROCKを掛けたことのない方には、1本目として使って頂きたいなと思います。また、既に他のモデルを手にされている方には、仕事用や少しかっちりとしたシーンに提案したい眼鏡です。
デザインに流行り廃りがなく永く使用していただけるのも特徴です。過去の記事でも触れた芯張りという技法(過去の記事はこちら)、従来のモデルにも使用している「永く使うための工夫」との親和性が非常に高い眼鏡になっています。
詳細な写真などはオンラインショップに掲載していますので、こちらからご確認ください。
MEGANEROCK VECTOR 013 BK
MEGANEROCK VECTOR 013 DEMI
MEGANEROCK VECTOR 013 OIL
今までMEGANEROCKを好きでいてくださる方にも、初めてMEGANEROCKを知っていただいた方にもおすすめできる、魅力の詰まった1本です。
見ただけで「判る」ことの凄さ。是非、たくさんの方に掛けて頂きたいと思います。
折角堂 榎